エアアジアがハワイ路線に殴り込み!陸マイラーへの影響は?勝算はあるの?
先日「バニラエア」が赤字に転落というニュースもつかの間、エアアジアがハワイ路線に殴り込みをかけてきました。
2月26日までの就航記念キャンペーンで片道1万2900円(往復2万5800円)とのこと。これは凄い。
資産はJALの往復7万5千円が対象とされてます。実にJAL対比34%の価格。
サーチャージはのぞかれているので、これに数千円のるわけですが、まあ確かにホノルルで1泊1万円以下に抑えられれば、4泊6日で10万円を切るわけです。確かに安いですね。
そんなエアアジアに勝算はあるのか、そして陸マイラーへの影響はあるのか。簡単に考えてみましょう。
そもそも、勝算があるのかということ。
イスマイルCEOはこのように述べています。
- 「ほとんどの顧客は日本時の見込」
- 「若者のを取りこみリピーターに仕上げたい」
※日本人の場合ハワイのリピーターは40台以降
- 「基本的には大手航空会社の3割の価格を目指す」
ようするに「格安」で「日本の若者を引っ張りだして」「毎年いかせる」ことで収益の土台を作るわけですね。
確かに学生の旅行にハワイって選択肢は少ないですから、そういった需要を引きだしたいということでしょう。
金額的には(4割に果てしなく近いであろう)3割程度を目指す、ということですから価格帯勝負で言えばダントツでしょう。
では実際に「選択肢として採用するか」というと、個人的には「うーん」と頭をひねらざるを得ません。
なぜかというと、
①座席が狭い(翌日の朝一からの行動の妨げ)
②飲食物が有料(これから旅行、という非現実的な期待感の喪失)
③荷物の量の制限
この3つが大きな壁になるのではないかと思うからです。
たしかに若いうちであれば、この価格であれば多少の無理をしてもハワイに行こうという方は多いと思います。
が、これが30代に差し掛かってきたらどうか。おそらく、LCCで行くという選択肢が減っていくのではないかと思うのです。
年を取れば、LCCのような狭い席で約8時間も耐えられるでしょうか。次の日、、、仕事ですよ?
お酒の1杯も気にせずやりたいのに、奥さんの目線が痛かったりするのではないでしょうか。「これから旅先でおかね使うのよ?」っていうね。いつでも旦那さんは世知辛い。
あとは女性の買い物。ハワイにいくと自然とお土産が増えますよね。そうすると、ANAとかでも若干厳しいと感じるのにソレより厳しいLCCの荷物容量・個数では普通にオーバーするんですよね。格安LCCに乗る方は、スーツケースも格安のものを使われる(場合が多い)でしょうから重いわけで。
帰りの機内の上棚戦争は酷いことになりそうですし、足元にも置くスペースが狭いからさらに窮屈になり。。。阿鼻叫喚しそうと私なんかは思うんですけど。。。
そもそも、「金額が安いからハワイに行こう!」と考える層というのはどれだけいるのでしょうか。
最新のJTB総研の2016年海外緊急調査をご覧ください。
これをみると、旅行に行った理由の多くが
・「休みがとれた」
・「家族友人に誘われた」
であり、
・「LCCなど安いチケットが取れた」
・「円高など為替の理由」
というエアアジアが期待する部分では比率が低いということも有ります。
まあ価格帯が落ちれば、「家族友人に誘われる」確率は上がるでしょうが...そもそも人気の少ない2月でこの金額ですから、結局休みが取れる夏場は上がるわけで。
GW・7-9月あたりの価格帯がどこまで上がるかによって、今後の見極めが出来そうですね。
まあそれでも、大家族での旅行にはかなり助かるお話でしょう。ツアーの場合、大人数でもそこまでスケールメリットは働きませんが、5人を超えた世帯であればホテルではなくコンドミニアムなどを借りる、という事をすればLCCを使うメリットは絶大でしょう。
後は高校の修学旅行でもハワイを選択肢に入れてくる可能性もゼロではないですね。スリとかそこらへんの問題をクリアできるのかは別として、金額ベースで言えば沖縄と大きく変わらないでしょうし、十分あり得そうな気がします。
もちろん価格メリットが強いので十分埋まるでしょうし、逆に私たち陸マイラーにとっては「LCC」という選択肢がそもそもないのですから、今の過度な搭乗率の状況が緩和される可能性があるという意味では非常にありがたいことだと思います。
と、いうことで私たち陸マイラーは基本的に高みの見物でしょうが、今後のLCC参入の試金石となるでしょうこの案件。しっかりと見ていきたいですね!
本記事投稿前に調べた限りでは、GW周辺はすでに完売している様子でした。単に予約がまだできないだけの可能性もありますが。
もし予約期間外ということでしたら、教えていただけると嬉しいなっと。
ちなみに、陸マイラーへの影響として格安LCCの登場で「陸マイラーにならなくてもいいや」という人が一定数出てくることが推測されます。
そうなると、2015,16年と順調に伸びてきた「ポイントサイト業界市場」が縮小に転じる可能性があります。
縮小すると、結果として出稿広告数も減ることになるので最終的に悪影響をもたらす可能性があります。
そういった意味で見れば、中期的に見ると「陸マイラーにとって訃報」の可能性もなくはないワケです。
前述の中では「関係ない」と軽ーぃ書き方をしてますが、個人的には陸マイラーの皆さまにとっては大変関心を高くするべき話題だと思っています。
エアアジアの場合は「大阪-ホノルル」間しか現状ありませんので、羽田成田を使う関東以北の方にとっては一切コストメリットは有りませんのでご注意ください。
いや、仮に東京の人でも、夜行バスで大阪まで行ってエアアジア乗れば金額的なメリットは出てくるでしょうけども。